ある情報番組を見ていたら、以下のようなクイズが出題されていました。
一般家庭の使用済み食用油を買い取る理由は何?
あるタレントさん数人が以下のような解答をしていました(同傾向の解答をまとめています)。
食用油をそのまま下水道に流す人が多いと困る(環境問題の観点から)
ちなみに正解は、「(リサイクルして)航空機やバスの燃料になるから」というものでした。
ここで取り上げたいのは、なぜ、このような誤答=ヒューマンエラーが発生したのかを出題文から考えてみたいということです。
出題文のポイントは「買い取る」だと思います。文字通り理解すれば、
・買う=お金を出して、品物などを手に入れる。
・取る=自分の手で引き取る。
ということでしょうね。誤答をしたタレントさんは、「引き取る」ことにフォーカスし、それを重視して解答したのだと思います。もし、「買う」の意味合いに気付き、なぜ、わざわざお金を出して、引き取ろうとしているのかということに気づければ、正答に近づけたかもしれません。
クイズであれば、誤答を誘発することも必要でしょうから、問題ないと思います。しかし、以下のような立場で考えたらどうでしょうか。
①試験やテストを受ける立場
②仕事、ビジネスで、自分の意図を言葉で伝える立場
まず、①の場合、出題に対して正答しないといけないため、出題の意図を理解することが重要です。もし、よろしければ、試験・テストをヒューマンエラー視点で考える。も参照頂きたいですが、出題文をきちんと見て、正しく認識し、正しい判断をすることが重要だということでしょうか。誤答を振り返って、自分はどんなエラーの発生傾向があるかを理解することが対策の一つになると思います。
次に、②ですが、自分の意図を正しく相手に伝えようと思ったら、「もしかしたら、この表現だと相手にうまく伝わらないかも」「念のために、こういう表現にしよう」という発想が必要ではないでしょうか。例えば、このクイズの例でいうと、
一般家庭の使用済み食用油を、あえて、お金を出して、引き取る理由は何?
と出題したらどうでしょうか。この表現だと、だいぶ認識間違いは減るのではないでしょうか。
この出題でも誤答する場合は、別の問題を考えないといけませんがw
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