ヒューマンエラーとシステムエラー

この記事は約3分で読めます。

「ヒューマンエラーはない、あるのはシステムエラーだけだ」という意見をたまに見ます。意図としては、「人の間違いを人のせいにするのはダメ、システムで防ぐ」ということだと思っていますが、この発想は、当ラボとしても大いに賛成です。もっというと、「人の間違いを人のせいだけにするのはダメ、システムでも防ぐ」という表現が一番しっくりくるのではないかと思っています。
まず、前提として、当ラボでは、システムエラーには、狭義と広義の2つの意味があると考えています。
(1)狭義のシステムエラーとは、システム自体が故障や障害が発生したり、正常に機能、作動しないことで起こる状態。いわば、「システムエラー」
(2)広義のシステムエラーとは、システム自体は機能、作動しているが、人や作業・業務の特性を踏まえた設計になっていなかったり、その結果、分かりにくい、使いにくいシステムが構築、運用されることで、人のエラーが誘発されやすくなっている状態。いわば、「システムによるエラー」
(1)狭義のシステムエラーは、システムの故障や障害が、システムの設計や構築、運用上で起こったものであれば、ヒューマンエラーとの関連も出てくるのですが、メインはシステム自体の問題なので、ここでは割愛します。
「ヒューマンエラーはない、あるのはシステムエラーだけだ」というのは、(2)広義のシステムエラーのことを想定しているのだと当ラボでは考えており、その意味では、「人の間違いを人のせいにするのはダメ、システムで防ぐ」という発想は重要だと思います。
ただ、ここで、よく考えて頂きたいのですが、この世の中に完璧なシステムなどあるのでしょうか。
以下のスイスチーズモデルの動画でも触れていますが、しくみやシステムを構築するのも運用するのも人である以上、しくみやシステムのほころびというリスクは完全には避けられません。そのような、しくみやシステムのほころびを無くしたり、小さくするためには、人はどのように間違えるのか、つまり、ヒューマンエラー発生メカニズムを知ることが第一歩、それを理解したうえで、しくみやシステムの構築・運用を行う必要があると当ラボでは考えております。
しかも、それらのしくみやシステムは、いわゆるコスパ、費用対効果、投資対効果に見合うように構築、運用されているのが現実であれば、ほころびが完全になくならないのは当然のことだと思います。
その現実を踏まえると、ヒューマンエラーとシステムエラーを二項対立かのようにとらえるのではなく、人とシステムが連携しながら、よりよい方向を目指すことが必要である、更に、人側でもヒューマンエラーに対する理解を深め、現行のシステムで残存するヒューマンエラーリスクを認識、抽出、共有し、システム含め、それらにどう対応するかが重要ではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました