こんなことがありました。
先日、宿泊したホテルに関して、こんなことがありました。
結論から言うと、経費精算するために、あるホテルチェーンのサイトから領収書をダウンロードしようとしたのですが、出来なくて困ったというものでした。
なぜ、こんなことが起こったかを説明する前に、そのホテルで、サイトから領収書をダウンロードできるようにするためのシステム上の手続きは以下のようなものでした。
①そのホテルの予約サイトから事前予約する(クレジット払い)。
②チェックイン日にホテルに入る前に、サイトから事前チェックインする。
③ホテルに着いたら、フロントにある端末でチェックイン処理する。
私は、
①実行した。
②実行していない。
③フロントにいって、フロントでチェックイン手続きをした。
という対応をしてしまったことで、サイトから領収書をダウンロードできなかったという事態が発生しました。
もちろん、完全に私のヒューマンエラーですが、こうなるには、ちょっとした伏線がありました。
伏線とは?
実は、このホテルは数か月前に宿泊したことがありました。その時には、システム上の手続きに関して、
①実行した。
②実行した。
③フロントにいって、フロントでチェックイン手続きをした。
という対応をしました。この時は、②を実行した後、ホテルに着いたので、③をするために端末を探そうとしたら、フロントの方から「こちらでも手続きできますよ」と声を掛けられたので、そのままフロントで処理をして頂きました。以降、こんなやりとりがありました。
紙の領収書を発行することもできますが、どうされますか?
サイトから領収書、ダウンロードできますよね?
はい、その通りでございます
では、サイトからダウンロードします
この経験から、フロントでチェックインすれば、領収書をダウンロードできるようになると、勝手に思ってしまったんですよね。
ちなみに、今回私がやってしまったヒューマンエラーは判断エラーです。
なぜ、そんなことが起こったのか?
困り果てた私は、ホテルに電話しました。話した結果、何とか、ホテルの領収書をメールに送っていただけることになりました(フロントの方、お手数をおかけしました)。
甘えついでに、どうすればよかったのか聞いたら、②事前チェックインをしないと、サイトから領収書が発行できないといけないということが分かりました。
ヒューマンエラー的に見ると?
この事例をヒューマンエラー的に解説すると以下のようになります。
エラーのタイプ:判断エラー
要因:②事前チェックインしないとサイトから領収書を発行できない(フロントでも対応できない)ということを知らなかった。
対策:②事前チェックインしないとサイトから領収書を発行できないことを知る(2.要因)
こんな見方もできませんか?
私自身振り返って、反省すると同時に、別の考えが私の頭に浮かびました。
ヒューマンエラーを起こしたのは私で、私が100%悪いのですが、見方を変えると、
・もしかしたら、お客さまがこんなヒューマンエラーを起こすかもしれない。
・そのようなお客さまのヒューマンエラーリスクを踏まえ、対策を打つ。
これらを事前に行うことが、商品・サービスの更なるレベルアップにつながることもあるのではないかと。つまり、自分や自職場のヒューマンエラー防止だけではなく、お客さまのヒューマンエラー防止を考えることも重要ではないでしょうか。
例えば、ある商品をサイトで販売する事業だと、「注文・申し込み」「商品受け取り」「商品の使用」「商品の保管」「(お客さま自身が行う)部品・パーツの交換」「(お客さま自身が行う)トラブル対応」「商品の返品・返却」「商品の廃棄」など、その商品に対するお客さまの関わりにはいろいろなことが想定されます。それらの関わりを縦軸に、エラータイプを横軸に、ヒューマンエラーリスクマップを作成するのも1つの方法かもしれません。
最後に、ホテルの例に戻りますと、私のようなおバカなことをしてしまう人間がほとんどいないとすると、予約システムとフロントでのチェックインシステムをリンクさせ、フロントでお客さまの代わりに、②事前チェックインできるようにする、もしくは、①事前予約(クレジット払い)をした段階で、サイトから領収書がダウンロートできるシステムにする投資は見合わないのかもしれませんね。
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