こんなことがありました
以下のXの引用も参照頂きたいのですが、要するに、以下のようなことがありました。
・長野方面から東京駅に向かう新幹線に乗った。
・私は通路側に座っていた。
・私の隣の窓側席の乗客が大宮駅で降りた。
・大宮駅から東京駅まで乗る乗客はいないだろうと思って、テーブルを降ろし、荷物を広げて、ゆったりしていた。
・すると、大宮駅で、私の隣の席の乗客が来られて、慌てた。
この事例からの振り返り
ここでは、私が、大宮駅から東京駅へ移動する新幹線で、大宮駅から乗る人はいないだろうと思った判断エラーを振り返ってみたいと思います。
判断のメカニズムに関しての詳細は、「組織内での課題に対する判断をヒューマンエラー的に見る」も参照ください。
私の場合、
■「状況理解」としては、
・新幹線で、長野方面から乗車し、大宮駅で隣の席の乗客が降りて、席が空いた。
・今、大宮駅で、この新幹線の終点は東京駅である。
・このまま行けば、大宮駅から東京駅まで、30分弱で到着する予定である。
と、ここまでの状況理解は間違えていません。
次に、■「意思決定」の段階ですが、理解した状況として、「東京駅終点の新幹線で、大宮駅からは、時間にして30分弱」ということから、「大宮駅から乗る人はいない」と、誤った解釈をしたことが、私のしてしまったヒューマンエラーです。
もう少し掘り下げると・・・
そのように解釈した要因を考えてみると、
①大宮駅~東京駅は新幹線で30分弱、在来線でも30数分なので、自分であれば在来線を使う。
②今まで、何回も、新幹線で、大宮駅~東京駅を移動したが、大宮駅で乗り込んでくる乗客はほとんどいなかった(いたとしても、ほぼ記憶に残っていない)。
など、自分の価値観や過去の経験から、「東京駅着の新幹線で大宮駅から乗車する人はいない」と思い込んでいたことが要因です。この現象は、心理学でいう「ヒューリスティック」に当たると思います。専門的なことは、別途調べていただくとして、簡単にいうと、ヒューリスティックとは、経験則や先入観に基づいて、直感的にある程度正解に近い解を得ようとする考え方のことだそうです。これは、今回のように悪いことだけではありません。大方の場合は、経験則に基づき、正解を導きだせますが、それが、必ずしも正しいとは限らないということを肝に銘じておくべきです。
最後に
今回は、最近、私が体験したことをお伝えしましたが、みなさまも、これと似たようなことが日常的にあるのではないでしょうか。例えば、この事例で、正しい判断をするために、東京着の新幹線に、大宮駅から乗車する人がどのくらいいるのか、時間によって違うのかなどを調査するのは、バカバカしいことだと思います。もちろん、この程度の判断エラーなら、大したことないかもしれませんが、ヒューリスティックは、もっと大きな決断に影響することもあり得ます。これまでの経験則からの自分の直感は70~80%は当たるかもしれません。しかし、外れる可能性もある以上、その外れた時のことを想定し、どう備えるか、また、人間は、最初に下した判断を翻すのに、多少なりとも抵抗感を持つ生き物です。自分の判断を間違えたら、素直に認めて、判断を変える勇気も必要ではないでしょうか。最後は、ちょっと、新幹線の事例から離れてしまったかもしれませんが、ヒューリスティックのような、経験則や先入観に基づいて、直感的に判断することのリスクは十分認識しておくべきだと、今回の事例で再確認しました。
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