働きやすい職場づくりの考え方として、世の中にいろいろなものがあると思いますが、当ラボでは、働きやすい職場=3安職場という視点を持っています。3安とは、安全・安心・安定の3つです。以下で触れたいと思います。
安全とは
安全とは文字通り、事故や健康被害などの労働災害がない状態です。
なぜ、労働災害が発生するかというと、事故や健康被害の元になる危険源(ハザード)があるからです。
例えば、火傷を考えてみましょう。ある設備の一部に、高温になっている箇所(熱源)があり、それが危険源だとします。その危険源があるだけでは火傷にはなりません。その熱源に、人が誤って接触をするから、火傷が発生するのです。
つまり、労働災害が発生するメカニズムは、危険源に人が誤って接触をすることにあります。そのため、労働災害を防ぐ方向としては、①危険源対策、②人が誤って接触するすることを防ぐ対策=ヒューマンエラー対策の大きく2つがあると言えます。
①の危険源対策は、危険源を無くすか接触できないようにする物理的対策、②のヒューマンエラー対策は、エラーの発生を抑制する管理的対策が中心となります。
安心とは
安心とは、快適で心地よく働ける状態のことです。つまり、心身が不快に感じることのない作業環境で、作業・業務がやりやすい、分かりやすいなど作業負荷やストレスが少なく、不安なく働ける状態であると言えます。
いくら、危険源が排除されたり、接触を防止する策が取られ、安全に作業できるとしても、その作業がやりにくければ、安心して作業できるとまでは言えません。
つまり、安心できる職場を作るためには、作業負荷やストレスの最小化を目指した職場の運営・維持が求められます。
ちなみに、作業負荷が大きかったり、ストレスを感じやすい職場は、ヒューマンエラーも誘発されやすくなります。
安定とは
安定とは、安全・安心が維持・継続されている状態です。そのために、標準化や、バラつき、変化、変動要素の排除、低減を目指します。
一時的に安全や安心が保たれても、それが長続きしなければ、働きやすい職場とは言えません。例えば、事故が起こって、危険源対策が応急的に取られても、数か月経ったら、元に戻っているような、なし崩し的対策しか打たれないとしたらどうでしょうか。それでは、とても働きやすい職場とは言えないと思います。
また、作業マニュアルや教育のしくみが整備され、組織内で、仕事の標準化や人材の育成ができるしくみが出来たとしても、人が頻繁に入れ替わるような職場では安心して働けるとは言えないでしょう。
このような、不安定な職場もヒューマンエラーが誘発されやすくなります。
まとめ
みなさまの職場の問題・課題を上記3つの視点で完全に区分することは難しいと思います。
ただ、不安全、不安、不安定な職場では、ヒューマンエラーが発生しやすい、ヒューマンエラーリスクを多く抱えているのではないかという発想で、みなさまの職場で、働きやすさを阻害する要素を抽出し、働きやすい職場づくりの問題・課題を考えてみませんかという主張だとお考えください。
当ラボでは、ヒューマンエラー(リスク)に着目して、行動変革や方法・手順、基準・ルールの設定、見直し、しくみの再構築、運用を考えることが重要だと考え、このような提案をしております。
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